小説集

自作の純文学風の小説を掲載しています
神野麻郎(かんの・あさろう) 徳島県生まれ、神戸市在住

――新作(2026)

三〇パーセントの神 少年の神が祠に神デビューして、人間と関わりながら経験を重ねていく
世界一気楽な国語の授業 日曜日、江木老人が自宅で近所に住む悠太に読み書きを教える 

――さまざまな小説

海水浴 夏の一日、工員の家族が車で日本海の浜へ出かける
撃つ夏 町の鉄工所で働きながら空手に打ち込もうとする青年 「たうろす」87号掲載  「文学界」同人雑誌優秀作上半期候補(1998年)、「季刊文科」9号に転載
争闘の世界 米男、亜連、中太、荒れた高校でグループ同士が闘う
小さき者たち〜「古事記」より〜 常世の国の洞窟に兎や鼠や雉たちが集まってワイワイ 
「楽園」の犬 犬は「楽園」に生きている、死にゆく記録と記憶 

――掌(てのひら)の小説

掌の小説T 原稿紙3〜20数枚程度の短編7編(火事の夢 悲の碑 吉野山心中 黒焼き 山に叫ぶ フェリーの風景 芽吹きのころに)。テイストはさまざま
掌の小説U 短編9編(浜辺で 休校式 五月初めの朝の森 普陀山へ 正月の過ごし方 雨とラジオ テンバツばあちゃん 座敷わらし?と少女 漁港にて)
掌の小説V 短編8編(パエストゥムの壁画 愛情テスト 服と人間 極小サッカー 時代劇 将棋AI カメ 海紅豆ふたたび)
「古事記」集 「古事記」に取材した短編集(アカルヒメ 沙本媛 女鳥の王 なづの木のさやさや こぞこそは安く肌触れ 引田部の赤猪子 神々の身体)

――神戸にゆかりの小説

蝶(はべる)の川原 初老の男が都市の川原で小さな畑を作り、故郷の花の島の幻を見る 「たうろす」63号
三叉路で 大震災で息子や家を失った後、街角で交通警備に立つ初老の男 「たうろす」84号
小さき蛾たちの祭り、山で 現実の男たちには満たされえない女の心象、都市近郊の山で 「たうろす」73号
瑠璃色の空 退職後に幼な子らと、海と山の街で

――徳島にゆかりの小説

海嘯(つなみ)の記憶 少年の友との別れと災害、海辺の小さな町で 「たうろす」61号
十歳の心 埋立地、夏休み、学校…海辺の町で暮らす少年の感情 
打樋川<うてびがわ> 退職して帰郷した老人と隣家の女の子とのなにげない交流  第18回とくしま文学賞優秀賞(2020年)
打樋川 続 金足老人とソラちゃんのその後の暮らしと別れ 
海辺の集落の実家に戻って暮らす「私」の生と愛
川のほとりで 入院中の重病の父と、世話をする息子の2、3日
湯島の空也 十世紀前半、若き空也が紀伊水道の湯島で修行した史実をものがたり化
お松幻影 貞享三年(1686)、直訴により死罪となった阿波国加茂のお松の面影

――島の小説

障子戸の明るみ 子供の目と心に映った四国のある小島の人・生活・自然 「たうろす」54号
水底に揺れる光よ 故郷の島で貝獲りの海士をしながら詩も書く青年の二十歳の夏
島の深さ 夏の終り、女教師がセーリングで訪れた小島で見たもの、感じたこと
嶼からの手紙 小島に訪ねてきたのは、昔事故死した親友の弟だった、宿の女将の思い
虎市(とらいち) 小島の古家の闇には、百年の間の人々のけはいが残っている
島からの手紙 かつてハルモニが医師として働いていた瀬戸内の小島を、ソウルから孫娘が訪ねてゆく
大神島(うがんじま) 男が沖縄宮古諸島にある聖地の島を歩き深層を思索する 「たうろす」64号
神歌由来 南島の犬神伝説を下敷きにした島建てのものがたり 第4回宮古島文学賞最終候補(2021年)
空也誄(くうやるい) 生命的自然としての島を核に、いくつかの人生を描き、問いかける

――歴史小説

石見相聞歌 石見の国に左遷された歌人柿本人麻呂の、乙女との恋と悲別
風の物語 平城宮址で出会った男女二人が、奈良時代の遣唐使、藤原清河を追跡する  第17回さきがけ文学賞最終候補(2000年)

書籍

『二天抱擁――島の小説集』(2013年、海風社刊、「南島叢書」95) ここに掲載の「海嘯の記憶」「蝶の川原」「障子戸の明るみ」「大神島」を含め、表題作など、島をテーマとする9編を収録

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